子育ては喜びに満ちた素晴らしい経験ですが、同時に多くの課題も伴います。
特に核家族で育児をする場合、その課題はより顕著になることが場合もあります。
地方在住の30代ママの皆さまたち、乳幼児の育児に奮闘する日々はいかがでしょうか。
周りに頼れる人が少ない環境の中で、子どもの世話に奔走する毎日。
そんな核家族育児の現状には、大小様々なメリットとデメリットが潜んでいると私は考えます。
私たち家族も地方に住んでおりますが、距離や移動のデメリットや地方や田舎ならではの不思議な圧力のようなストレスを感じていたのも事実です。
しかし、これらの困難は決して乗り越えられないものではありません。
多くのママさんたちが知恵を絞り、工夫を重ね、自分が所属する家族間の中で課題を克服しています。
この記事では、核家族育児の現状と課題を捉え、様々な環境下にいるママさんたちの経験・体験から生まれた知恵をご紹介します。
はじめに：核家族の現状と課題
まず核家族とは、親と（父親と母親）と子どもだけで構成される家族形態のことを指します。
夫婦のみの世帯やひとり親世帯も核家族の中に含まれます。
核家族という形態は1950年代にアメリカの文化人類学者G.P.マードックにより命名されたとの事です。
日本では高度経済成長期以降、核家族が一般的な形態になりました。
その背景には家族観の変化や仕事の都合で地元を離れる人の増加や、都市部での広い住居確保の難しさなどがあったようです。
地方在住の核家族、特に子育て世帯は様々な課題に直面しています。
育児に関する精神的、身体的、経済的な負担が大きくなり、周りに頼れる人が少ないため、子育てと仕事の両立が困難になることも多いです。
そして、核家族化や都市化の進展によって家庭の養育力が低下しています。
地域における相互助け合いの減少も、育児を行う親世代の孤立感を深める要因の１つとなっているようです。
さらに、子育て経験を持つ祖父母と同居する三世代世帯の割合が減少していることも、若い親の不安を増大させる一因となっています。
これらの課題に対する解決方法として、地域社会による支援や行政のサービスが重要になってきます。
例えば乳幼児を育てる家庭向けのおむつ配達サービスなど、地域によっては親たちの孤独感を軽減する取り組みも始まっています。
私が勤める会社でも、父親の育休申請ができるようになり、育児休暇を経た母親に対する優遇処置など少しずつですが育児に対する整備が進んできていると感じます。
親世代の理解も徐々に進んでおり、仕事を休んだからと言って後ろ指をさされることもすくなくなった印象です。
こういった後押しも核家族化の影響によって社会が変わった１つの例ともいえるでしょう。
核家族化がもたらす現代日本の問題点
核家族化によって、子育ての負担が特定の親、特に母親に集中する傾向が高くなることが一般的です。
さらに育児面では祖父母世代からの育児知識や経験の伝承が困難になり、若い親たちは手探りで育児に取り組まざるを得ない状況に陥っているという印象です。
核家族化による子育ての懸念点について2つ紹介します。
1つ目
共働き世帯の増加に伴い仕事と育児の両立が難しくなりワークライフバランスの崩壊が懸念されています。
さらに孤立した環境での子育てでは、育児によるストレスが増加していることも指摘されています。
昔と比べ社会やご近所といったコミュニティにも入りづらい状況になっている印象も感じます。
このストレスは時として深刻な問題を引き起こし、最悪の場合は児童虐待につながる危険性もなくはありません。
今の日本社会を見ても児童相談所への虐待相談件数は年々増加傾向にあり、その背景には核家族化による育児ストレスが影響の一因として指摘されています。
2つ目
もう１つの懸念点としては、核家族化は地域コミュニティとの繋がりを弱め社会的孤立を引き起こすというものです。
子育て世帯においても地域のサポートネットワークが弱まり、育児の悩みを相談できる相手が減少しています。
これは地域の相互扶助機能の低下につながり、災害時などの緊急時対応力をも弱めています。
地域コミュニティの崩壊は、核家族化による育児の孤独化だけでなく、社会全体の結束力や安全性にも影響を及ぼしているとも言えるでしょう。
最後に、核家族世帯は経済的なリスクに対して弱いという課題です。
家族の稼ぎ手が限られているため失業や病気などの予期せぬ事態に対する経済的な困窮に陥る可能性があります。
近年では物価上昇も追い風となっており、さらに言えば賃金のベースアップも企業によっては非常に難しく、見えない未来に恐怖を感じ不安がストレスになっていくように感じます。
これらの経済的課題は個々の家庭の生活水準だけでなく、日本経済全体の持続可能性にも影響を与えているのではないでしょうか。
お金の不安は様々なストレスに繋がっていきます。
物価高の今、その不安はさらに高まっているのでないでしょうか。
私も一時期困窮した時期があり家族や子ども達に不安を与えてしまったことがあります。
自分だけの力ではどうすることもできないので不安やストレスで深く落ち込んだ経験も今では思い出です。
核家族育児のストレスを軽減するための方策
核家族での育児に伴うストレスや課題を軽減するためには様々な方策が考えられます。
今回は、その中でも3つに絞ってご紹介します！
1つ目
まず１つめに、地域社会や行政のサポート、テクノロジーの活用、そして夫婦間の協力が重要になってくると私は考えます。
まず、地域と自治体のサポート活用を積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。
子育て支援センターは、親子が気軽に集える場所として機能していますし、地方自治体によっては一時保育サービスの利用も利用できる自治体もあると考えます。
また、こういったコミュニティに入ることで、育児相談や情報交換ができるだけでなく同じ境遇の親同士が交流を深められます。
仕事や急用の際に子どもを預けられる場所があることで、親の負担が大きく軽減されます。
そして、地域の子育てサークルへの参加も子育ての悩みを共有したり、育児に対する情報交換したりする貴重な場となっています。
2つ目
次に、オンラインリソースの活用を取り入れてみるという提案です。
SNSやスマートフォンアプリを通じた情報交換は、時間や場所の制約なく他の多種多様な親世代の方々とつながれる有効な手段の一つではないでしょうか。
育児に関する疑問や不安をリアルタイムで相談でき、捉え方によっては孤独感の解消にも役に立つと私は考えます。
オンライン育児相談サービスも増えています。専門家に気軽に相談できることで、育児の不安を軽減できます。
但し、ソースが正しいかどうかのチェックはご自身で行う必要があります。また、即レスコミュニケーションが難しいため、緊急時に使用するのは難しいのではないかと私は考えます。
使い方次第では情報を多岐にわたり収集することができますし、いろんな経験を持った同世代の親からの貴重な体験談はきっと自身のストレス軽減の一助として取り入れてみてはいかがでしょうか。
3つ目
そして最後に夫婦間のサポート体制構築が重要です。
育児・家事の分担方法を明確にし、お互い歩み寄って各々の負担を軽減することが大切です。
お互いの時間を尊重しつつ定期的なコミュニケーションを取り、相手の状態や感情を共有しながら目的に対して力を合わせて取り組むことで、親にとって精神的な支えとなりますし、子どもに対しての印象も良いでしょう。
夫婦で協力して育児に取り組むことによって、豊かな家庭環境を作ることが可能になると思います。
これらの方策を組み合わせることで核家族での育児に伴うストレスや課題を軽減し、より充実した子育て生活を送ることができるでしょう。
まとめ：核家族育児を前向きに捉えるために
核家族化が進む日本。
その現状と課題について私なりの見解をお伝えさせて頂きました。
- ・核家族の定義と増加傾向地方在住世帯が直面する構造的課題が存在する。
- ・核家族化が引き起こす家族機能低下社会的孤立、経済的な不安が家庭に影響を与える。
- ・育児のストレスを軽減するため地域コミュニティやインターネット環境を利用しストレス軽減に取り組む。
今後核家族化が進んでいく未来が想定される中で、これからの育児には確かに課題があるとも言えるかもしれませんが、それは決して乗り越えられないものではないと私は考えます。
これらの課題を悲観せずにまずは把握・認識し、適切な対策を講じようとすることで育児ストレスからの脱却や、家族の絆を築くチャンスになるとも言えるでしょう。
大切なのは、孤立せずに積極的に周囲のサポートを求め、求められた側も一緒になって行動することではないでしょうか。
また、少しずつ法整備も変わりつつあり地域の支援サービスや、インターネットを活用したオンラインのコミュニティに参画していくことで同じ境遇の親たちとつながりをもつことで育児に対する不安などが解消できる可能性が上がるでしょう。
そして、夫婦でコミュニケーションを密に取りながら、お互いに協力して育児に向き合うことで負担を軽減し豊かな家庭環境を作ることもできていくでしょう。
核家族での育児は挑戦の連続かもしれません。
しかし、それは同時に、家族の絆を深め子どもと共に成長する素晴らしい機会でもあるのです。
様々なサポートを上手に活用しながら、自分たち家族なりの育児スタイルを見つけていってください。かけがえのない家族の思い出が築かれていくことでしょう。